蔵干の計算と節入り時刻について

投稿者: | 2017年10月13日

蔵干というのは十二支に十干の性質が含まれていると言う考えから作り出されています。

含まれ方にも度合いがあります。時間的に考えるのが分かりやすいのですが、節入り直後は影響が小さく、節が明けるまで次第に影響が大きくなっていくという考え方です。その度合いを影響の弱い順に3段階に分けて、初元、中元、本元とするのが普通です。

また節入り日というのはその節、つまり月の初めの日のことです。

では具体的に見てみましょう。

初元

中元

本元

節入り日より次の節入り日まで

節入り日より9日間 節入り日より10~12日まで 節入り日より13日目~次の節入り日まで

節入り日から7日間 節入り日より8~14日まで 節入り日より15日~次の節入り日まで

節入り日より次の節入り日まで

節入り日より9日間 節入り日より10~12日まで

節入り日より13~次の節入り日まで

節入り日より5日間 節入り日より6~14日まで

節入り日より15日~次の節入り日まで

節入り日より19日間

節入り日20日~次の節入り日まで

節入り日より9日間 節入り日より10~12日まで

節入り日より13日~次の節入り日まで

節入り日より10日間 節入り日11~13日目まで

節入り日より14日~次の節入り日まで

節入り日より次の節入り日まで

節入り日より9日間

節入り日より10~12日目まで

節入り日より13日目~次の節入り日まで

節入り日より12日間

節入り日より13日目~次の節入り日まで

 

ここで問題になるのが節入り時刻です。

現代の暦ではうるう年を除いて毎月の日数は決まっており、節入りというものを考慮することは滅多にありません。既に書きましたように、太陽と地球の位置関係で決まるので、その時刻はお昼だったり、真夜中だったり毎月異なります。

例えば1999年8月18日に誕生した人が2人いるとします。仮にAさんは午前6時、もう1人のBさんは午後1時に生まれたとします。この月の六十花甲子は壬申で、節入り日時は8月8日のほぼ午前8時16分です。申の場合の蔵干は次のように考えられます。1日目は節入りから24時間ということです。

節入りからの日数

1

2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

次節まで

元:十干

初元:戊 中元:壬

本元:庚

上の表を見ますと十二支が申の場合、節入り日より10日間(240時間)なら蔵干は戊ですが、11から13日(次の72時間)なら壬になります。この年の8月18日は初元と中元の境目の日に当たり、誕生日節入り時刻より早いAさんなら採用すべき蔵干は戊で遅いBさんなら壬ということになります。

大抵の十二支が複数の蔵干を持つため、元の境目に当たってしまう人がかなりの頻度でいます。その場合、自分の誕生時刻が節入り時刻より前か後かを考慮しないと正しく蔵干が算出手来ません。

またここで選ばれた蔵干は中心星をはじめとした十大主星を決めるのに用いられるので、算命学においても節入り時刻を考慮することの大切さが分かると思います。

誤った蔵干に基づいて算出された命式、人体星図を元にしていては、いくら高等な占技を用いても詮無いことです。

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