本によって陽占が違うのはなぜか

投稿者: | 2018年10月20日

流派(本)によって命式が違うわけ

皆さんの多くは算命学を最初に書籍で学ばれたと思います。家族全員の命式(多くは陽占)を調べてみると、家族のうち一人や二人は本によって命式が異なるという経験をされた方も少なくないでしょう。

算命学にはいくつもの流派があります。これまで私が調べた範囲で一番大きな違いが一年の始まりを冬至に取るというものです。大多数は立春を始まりに取ります。

すると現代の暦で冬至から立春までに生まれた人の年干支が変わるので陰占、陽占共に変わる人が出てきます。

節入り時刻を考慮して分かった事

立春を一年の始まりとしている本の間でも違いがある場合が少なくありません。

入門書では陽占しか出さない本が多く、その算出方法まで掲載している本は少ないですよね。

そこでこれまでに書いてきた節入り時刻と誕生時刻の関係を当てはめてみると、ある先生の本では「誕生時刻が節入り時刻より前」とみなし、別の先生の本では「後」とみなすことでほぼ同じ結果を得ることができることが分かりました。

これは陽占で東西、中心星を選ぶ際に「誕生日が節入り日から何日目か」を考えますが、節入り日当日(または誕生日当日)を1日と数えるか数えないかの違いとも言えます。

つまり本によって陽占が違うのはその本の著者が節入り(日、時刻)をどのように扱うかが異なっているところに原因があるケースが多いと言えます。

私自身は確認していませんが、蔵干をいつも本元からとると言うものも考え方としてはありそうです。

この3つのどの規則でも誕生日が節入り当日の人の場合は正しく扱えないケースが出ます。これは避けられません。

節入り時刻を考慮しないと

いずれを採用するにしても節入り時刻が23時58分のような場合、節入り日に生まれた人のほとんどは前月節に生まれたとみなすべきですし、0時2分のような場合、節入り時刻より前の時刻に生まれた人はほとんどいないと言うことになり、どこかに不整合が生じます。どちらか一方の立場を決めるとこれは避けられません。

おそらく算命学を発展させてきた先人たちが現代に甦れば、節入り時刻を考慮するでしょうね。それですべての人の陽占を矛盾なく作成できるのですから。

本が古くなって万年暦が途切れてしまったときの対策

この先生のやり方が自分にはぴったりくるのだが、本が古くなって陽占を掲載した万年暦が途切れてしまった、と言う場合もあるでしょう。

そういう時にはその本で節入り時刻をどのように考慮しているかを調べ、その規則で陽占を作ることで対応できます。調べるときには本サイトでこれまで触れてきた特別な誕生日の人たちを対象にすると効率的でしょう。もちろん既に複数の本の間で不一致な命式を得ているなら、その日で調べてみるのが一番です。

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